「中絶はいつまで」はどうやって決まったの?

「中絶はいつまで」という点については、ある法律に基づいています。
”いつまで”の経緯と根拠についてまとめました。

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  • 中絶はいつまで

  • 中絶手術については「母体保護法(旧 優生保護法)」という法律によって妊娠21週(6ヶ月)までと定められています。(それ以降は死産扱いになります)
    出典 :中絶について
     

    「妊娠21週6日まで」です

  • 「母体保護法」で定められている

  • 母体保護法

     

    妊娠によって母親の健康を害することのないように……

  • 1948年制定の優生保護法は、「不良な子孫の出生を防止する」という優生思想に基づいていた。
    出典 :母体保護法 とは - コトバンク
  • しかし近年、妊娠によって母親の健康が害されることを防ぐため、合法的に人工妊娠中絶を行うことを主な目的として見直し、96年6月に母体保護法に改正した。
    出典 :母体保護法 とは - コトバンク
  • 母体保護法第2条第2項

  • この法律で人工妊娠中絶とは、胎児が、母体外において、生命を保続することのできない時期に、人工的に、胎児及びその付属物を母体外に排出することをいう。なお、胎児付属物とは胎盤、卵膜、暖帯、羊水のことである。
    出典 :人工妊娠中絶の定義
     

    「母体外において、生命を保続できない時期」の判断が必要になります

    それを行うのは↓

  • 胎児が生存の可能性がない時期の判断に関しては、母体保護法第14条に基づいて指定された医師(指定医師)によって個々の事例について行われる
    出典 :人工妊娠中絶の定義
     

    「母体保護法第14条に基づいて指定された医師(指定医師)」が判断することになります

  • 「22週未満」にいたる経緯

  • 胎児が生命を保続することができない時期については,昭和28年では,妊娠 8 月未満,昭和51年では,妊娠満24週未満,平成 2 年には現行の妊娠22週未満となっている.
    出典 :母体保護法
     

    日本産科婦人科学会雑誌59巻3号(2007年3月) ”診療の基本 母体保護法”より

    ※「厚生事務次官通知」による

  • 当時は「月数」で数えていましたので、 妊娠7カ月の終わりまでの胎児は同法によって合法的に中絶ができたのです。(現在の数え方では、「妊娠満28週未満」 ということになります。)
    出典 :japan-lifeissues.net | 自力で理解する人工妊娠中絶
     

    「当時」=「優生保護法」が定められた当初(昭和23年~)

    妊娠8月未満(妊娠7カ月の終わりまで)=「妊娠満28週未満」

  • 実質的には以下の3段階の変化があったことになります。「 妊娠満28週未満」「妊娠満24週未満」「妊娠満22週未満」。
    出典 :japan-lifeissues.net | 自力で理解する人工妊娠中絶
  • 「22週未満」の根拠

  • 新生児医療の進歩

     

    左図は早産児に対する人工呼吸器

  • 日本における胎児の生存限界は、厚生省事務次官の通達によって規定・変更され、その背景には新生児医療の進歩に伴う早産児の救命率の向上が影響していた。
    出典 :櫻井浩子「妊娠22週児の出生をめぐる倫理的問題──新生児医療からのアプローチ」
     

    「その背景」
    →「未熟児医療水準の向上による”妊娠24週未満”児の生育が報告」されたこと

  • 日本産婦人科学会 日本母性保護医協会

    調査対象:周産期管理登録委員会委員の所属する24施設
    調査内容:「妊娠18週0日から妊娠28週未満で出生した流早産児266名の保育状況」
    調査時期:1988年の1年間

  • 妊娠22週以前では7例出生しているが、全ての児が早期新生児死亡で、しかも24時間未満で死亡しており生存した児はいなかった。妊娠23週症例の生存は、5例中1例で20%であった。この1例は抜管困難症であったが、6ヶ月生存した。
    出典 :櫻井浩子「妊娠22週児の出生をめぐる倫理的問題──新生児医療からのアプローチ」
     

    「妊娠23週」は「母体外において生命を保続する可能性がある」と判断された
    「妊娠22週」を境とする限界が示された