眼瞼下垂を来たす女性に多い疾患=重症筋無力症

眼瞼下垂を来たす疾患に重症筋無力症があります。
約2万人に1人の珍しい病気ではありますが、男性:女性=1:2と女性に多い疾患です。

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  • 重症筋無力症は筋肉が異常に疲れやすくなる自己免疫疾患で、20~40歳代の若い女性に好発します。
    30年前は5万人に1人と言われていましたが、診断できる医師が増えたことや、病気の認知度が上がったことなどから現在は2万人に1人と増えている疾患です。

    症状は眼瞼下垂が特徴的で患者の9割以上がこの症状を来たします。

    この病気の特徴として、日内変動があります。すなわち、午前中は比較的調子がよいのですが、活動を続けていくうちに次第に疲れてきて、午後や夕方から症状が強まります。
    つまり、筋肉を使い続けていると悪化するのです。

    眼瞼下垂もテレビをずっと見ていたり、長時間のパソコン操作や読書の後に出現することが多いです。

    病院の神経内科で診察する際は、ボールペンの先や医師の指先をじっと注視することで眼瞼下垂が誘発されるかどうか診たり、握力を10回くらい連続で測定します。握力が次第に下がってきたり、数回目から激減して元の数値に戻らなかったりすることはないか調べます。

    また、筋電図やテンシロンと言う薬で症状が改善するかどうかを見るテンシロンテストを行います。

    重症筋筋無力症は、眼瞼下垂のみでとどまる眼筋型以外に、全身に症状が出る全身型もあります。

    全身型の場合、疲れやすい、だるい、と言った症状が出ます。食事をしているとあごが疲れる、姿勢を保ち難い、長く歩けない、首が支えられない(首垂れ)な
    ど、筋力低下症状が見られます。
    「階段を上がると、だんだんと膝が伸びなくなって沈んでいく」という訴えや、「いつもマラソンが終わった後のように、何か体に力が入らない」と言う患者さんも多いです。

    重症筋無力症は神経内科の専門医でないと診断は難しいです。
    「疲れているのでしょう」と見逃されることが少なくありません。

    眼瞼下垂に加えて、上記のような症状がある人は、眼瞼下垂の影に筋無力症が潜んでいる可能性もないとは断言できません。神経内科専門医を受診することをお勧めします。