一大ブームを引き起こした脳トレーニング、効果はあるの?

多くの方が一度はやったと思われる脳トレーニング。
果たして、効果のほどは?

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  • 脳トレーニングは、略して『脳トレ』と呼ばれて、一大ブームを起こしました。

  • ブームのきっかけは東北大学 川島教授監修の書籍

     

    東北大学で、人の脳活動の研究を行う川島教授が、高齢者の認知症の予防または脳機能の改善、幼少児の脳機能の発達促進を目的に研究成果の1つとして発表したのが「学習療法」。
    それを、一般の人向けにアレンジした本、「脳を鍛える大人の計算ドリル」と「脳を鍛える大人の音読ドリル」が話題となり、任天堂がDSのゲームソフトとして売り出し大ヒットしました。

  • 現在は、全脳トレーニングとネーミングを変えています。以下は公式サイトより。

  • 昨今話題となった「前頭葉」を鍛えるだけでなく、「頭頂葉」「側頭葉」を加えた、脳の3つの部位を、まんべんなく活性化できるゲームです。 全30種類あるゲームは、全て直感的かつ簡単に操作ができるタッチパネル方式を採用しています。
    出典 :『みんなで鍛える全脳トレーニング』公式サイト
     

    体験版のゲームもあり、楽しめるサイトです。

  • ネット上には、無料の脳トレーニングゲームが多数あるので興味のある方は試してみてください。

  • このような脳トレーニングは、「効果がある」とする支持する派、『効果がない』とする否定派に、意見が分かれます。

  • 医学的、科学的に立証、証明が難しいことが理由の一つですが、

  • 脳トレにおいて問題にされる核心は、トレーニング中に脳がどう活性化するかではなく、トレーニングによって脳がどう変化(成長)するかということでないだろうか。脳がトレーニングによって変化しなくては、(どんなにトレーニング中に脳が活性化したとしても)そのトレーニングに「効果」があったとは言えないからだ。
    出典 :「脳トレ」に効果はあるのか? - 脳活性化 boost your brain power - Yahoo!ブログ
     

    脳トレをやって成績があがった、など分かりやすい変化がないと証明は難しいということですね。

  • 否定派の意見としては、

     

    『BBCの科学番組「Bang Goes The Theory」とケンブリッジ大学のAdrian Owen博士は1万1000人以上を対象に「脳トレ」系ゲームに効果があるかどうかの実験を行いました。

    被験者たちは「論理的思考力を鍛える脳トレ系ゲームをするグループ」「短期記憶を鍛える脳トレ系ゲームをするグループ」
    「脳トレ系ゲームはやらず、ネットサー フィンするグループ」に分けられました。

  • 6週間後にテストを行ったところ、3つのグループの成績には目立った差が見られず、Owen博士は、脳トレ系ゲームには脳の能力をアップさせる効果はないと結論にいたります。

  • 一方、賛成派は、脳のワーキングメモリを活性化させ記憶力アップに効果があるとする意見が多いです。

  •  

    人の脳にはワーキングメモリと呼ばれる領域があります。情報を一時的に保ちながら操作するための領域で、暗算や会話、思考能力等に影響します。

  • サイエンス誌に掲載された、スウェーデンのクリングバーグ博士の論文では、

     

    脳トレーニングを行ったあと、脳の伝達物資ドーパミン受容体の量に変化がおき、ワーキングメモリの向上が認められたと発表されています。

    ワーキングメモリは訓練を繰り返すと、次第にその能力が向上することが知られています。

  • そんな脳トレが、最近、再び脚光をあびています。

  • それは、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のアダム・ギャザレー氏が、ゲームを通じて、高齢者がマルチタスク能力(複数の仕事を同時にこなす能力)を高めることができることを明らかにした研究を発表。このゲームを認知症の正式な治療法として認可されるよう、米食品医薬品局に申請するそうです。

  • 車を運転しながら、ランダムに現れる標識を確認していくゲームを用いた実験では、マルチタスク能力は年齢とともに低下していくことが確認された。だが一定のトレーニングを行った高齢の被験者であれば、トレーニングを行わない若年層の被験者よりもマルチタスク能力が高いことが分かった。
    出典 :ゲームが認知症に効果があるとの研究で、再び脳トレに注目が集まるか? | ニュースの教科書
     

    これも、ワーキングメモリが向上した結果といえますね。

  • ワーキングメモリは、認知症や統合失調症などの疾患で著しく低下するそうです。脳トレーニングがこれらの治療に応用できないかとの声もあるそうです。

  • しかし、ワーキングメモリは、高齢や病気で急に低下するものではありません。

  • 30歳をピークにして全ての人間のワーキングメモリーは低下します。これは全ての人に共通しています。あらゆる人のワーキングメモリーは約30歳までその能力を伸ばし、そこからゆっくりと下降しつづけます。
    出典 :プロフェッショナルと若々しい脳のためのトレーニング
     

    ワーキングメモリが発達する子供、青年期にどれだけ容量を増やすかが重要です。
    低下する年代に入ったら、トレーニングを行えば下降を阻止することができそうです。

  • これらのことから、脳トレーニングはワーキングメモリの容量を増やす子供から、ワーキングメモリが低下した世代の大人に効果をもたらす。どの世代にも有効といえそうです。

  • 特に、記憶力の低下が気になる方に有効なようです。

     

    もともとは、川島教授の認知症の予防や改善、幼児期の脳の発達促進の研究から生まれたものなので、理にかなっているといえますね。

  • 最後に、効果を期待してやりすぎてはいけません。適度な時間を意識して、脳トレーニングをやりましょう。