ハンセン病の歴史が伝える医療倫理と人権

現代の日本ではハンセン病は完全に治療でき、重篤な後遺症を残すことも自らが感染源になる事もありません。しかし、適切な治療を受けない場合は、皮膚に重度の病変が生じる事があり、古くから差別の対象となってきた経緯があります。

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  • ハンセン病とは?

  • ハンセン病は、らい菌によって、主に皮膚や末梢神経が侵される慢性の病気です。この菌の病毒性は非常に弱く、感染しても発病することはきわめてまれです。1943年のプロミンに始まる治療法の発達によって、確実に治る病気となりました。
    出典 :独立行政法人 国立病院機構
  • ハンセン病感染者の腕の写真

     

    発熱、圧痛を伴う軽度隆起性の紅斑が出没

  • ハンセン病を引き起こす「らい菌」ってどんな菌?

  • らい菌は抗酸菌の仲間で、1873年ハンセン(ノルウェー)によって発見されました。人工培地で培養できず、らい菌の供給はヌードマウスの足底で増殖させています。31℃前後が至適温度のため皮膚を好んで侵します。
    出典 :国立感染症研究所 感染症情報センター
  • ハンセン病を引き起こすらい菌

     

    抗酸菌染色でらい菌は赤色に染色される。

  • 感染経路はおもに皮膚や粘膜の傷で、菌自体の感染力は弱いものの、家族内に病人がいると菌との接触が濃厚になり、感染しやすくなります。
    出典 :ハンセン病の症状・解説 - goo辞書
  • ハンセン病の患者数はどれくらい?

  • ハンセン病療養所入所者については、現在国立13カ所・私立2カ所の療養所で約2,900人が療養を継続して受けている。
    出典 :ハンセン病対策等について|厚生労働省
  • 新規患者数は、毎年数名程度(日本人は約1名、在日外国人は約5名)ですが、らい菌を大量に排出している人はいません。今後患者が増加することはありません。
    出典 :ハンセン病を正しく理解するためのQ&A | ふれあい福祉協会
  • ハンセン病新規患者数の推移

     

    1993年~2011年までのデータですが、新規で発症する数は少なくなっている事がわかります。

  • ハンセン病の症状

  • 自覚症状のない皮疹や、知覚障害によるやけどやけがなどで気づきます。ハンセン病の皮疹はかゆみのない紅斑、丘疹、結節、環状斑などさまざまで、ハンセン病に特異な皮疹はありません。
    出典 :ハンセン病<感染症> - goo ヘルスケア
  • 皮疹にほぼ一致して知覚(触った感じ、痛み、熱い冷たいの感覚)が鈍くなったり麻痺を認めます。診断や治療が遅れると神経がはれたり、運動障害(手足が曲がるなど)を伴うこともあります。
    出典 :ハンセン病<感染症> - goo ヘルスケア
  • 菌におかされた組織から以下のように分類

     

    ・らい腫型(L型)
    ・類結核型(T型)
    ・その他の病型
     L型とT型の中間の境界群(B群)と、未分化群(I群)があります。

  • 治療法

  • 一般の感染症として、外来治療が主体となり、入院・隔離されることはありません。薬物治療が中心で、ジアフェニルスルホン、リファンピシン、クロファジミンの併用療法が行なわれます。3剤は、オフロキサシンとともに保険適用薬剤です。
    出典 :ハンセン病の症状・解説 - goo辞書
  • これまで療養所に入所していた患者さんは、国の保護を受け、入所したままで治療が続けられます。病状が進んだ人にみられるさまざまの変形などは薬剤では治らず、整形外科、形成外科的治療が必要です。
    出典 :ハンセン病の症状・解説 - goo辞書
  • 無知と迷信が生んだ患者隔離の負の歴史

  • 1907年(明治40年)、「癩予防に関する件」という法律を制定し、療養所に入所させ、一般社会から隔離してしまいました。この法律は患者救済も図ろうとするものでしたが、これによりハンセン病は伝染力が強いという間違った考えが広まり、偏見を大きくしたといわれています。
    出典 :歴史から学ぶハンセン病とは?
  • 1951年(昭和26年)、全国国立らい療養所患者協議会(全患協)をつくり、法の改正を政府に要求していきますが、1953年(昭和28年)、患者たちの猛反対を押し切って「らい予防法」が成立しました。
    出典 :歴史から学ぶハンセン病とは?
  • この法律の存在が世間のハンセン病に対する偏見や差別をより一層助長したといわれ、患者はもとよりその家族も結婚や就職をこばまれるなど、偏見や差別は一向になくなりませんでした。
    出典 :歴史から学ぶハンセン病とは?
  • 1996年(平成8年)になってようやく「らい予防法」は廃止されましたが、入所者は、既にみな高齢(平均年齢76.0歳〈平成15年5月〉)となっており、後遺症による重い身体障害を持っている人もいます。
    出典 :歴史から学ぶハンセン病とは?
     

    明治時代から1世紀近く続いた隔離政策は、廃案になりようやく終わりを告げました。

  • ハンセン病を通して考える医療倫理と人権

  • この問題の解決は難しく各メディアもドキュメンタリーなどを数多く制作しその問題を社会に訴えている。

  • 瀬戸内 ハンセン病の島の記憶 大島青松園

     

    ハンセン病患者隔離の歴史です。とても考えさせられる内容となっています。