ご存じですか?日本脳炎

予防接種のチラシ等で目にする日本脳炎。マイナーな病気ですが、症状や感染経路だけでも見ておいて下さい。

  • LLWO 更新日:2014/03/28

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  • 日本脳炎とは

  • 日本脳炎は、蚊(主にコガタアカイエカ)が媒介する日本脳炎ウイルスによって起こる感染症です。ヒトが日本脳炎ウイルスに感染しても大多数は不顕性感染(無症状)です。しかし、感染者100~1,000人に1人が脳炎を発症し、脳炎の致死率は15%程度といわれており、またいったん脳炎を発症すると神経学的後遺症を残す例が多くみられます。
     わが国の患者発生は、ワクチンの開発や生活環境の変化等で近年少なくなっており、1992年以降は毎年10人以下となっています。しかし、日本脳炎ウイルスの増幅動物であるブタの抗体検査の結果から、日本脳炎ウイルスの存在は西日本を中心に広い地域で確認されています。
    出典 :日本脳炎 | ワクチンのお話 | ワクチンについて | 一般社団法人日本ワクチン産業協会
     

    このウイルスはブタだけでなく、犬や馬にも潜伏することが確認されています。
    また、日本だけでなく東南アジアなどでも症例が報告されています。

  • コガタアカイエカ

     

    ヒトからヒトへの感染はありません。
    また、ウイルスを持ったブタも発症しません。

  • その症状について

  • 日本脳炎に特徴的な症状はなく、急性脳炎としての症状で、急激な発熱と頭痛で発症し、2~3日で39~40℃以上となり、全身の違和感、嘔吐、下痢、髄膜刺激症状が出現します。その後、意識障害、光線過敏、筋肉の強直、不随意運動、振戦、麻痺、けいれんなどが出現します。脳炎症状を起こすと、致死率は18%と高く、回復しても約50%に後遺症が残ると言われています。
    出典 :日本脳炎
     

    その症状の重さとブタを介するという性質から、家畜伝染病予防法における監視伝染病であると共に、感染症法における第四類感染症に指定されています。

  • 治療法

  • 日本脳炎に対する特別な治療法は現在のところ存在せず、対症療法が行われます。
    よって、予防接種が勧められています。

  •  

    いったん発症してしまうと、致死率が高いうえに根治が難しく、後遺症も残ってしまう危険性が大きいのです。だからこそ予防接種が勧められています。

  • ワクチンの予防接種

  • 日本脳炎ワクチン(定期接種、不活化ワクチン)で予防します。
    第1期は生後6か月から接種できますが、多くの地域では3歳からの接種となっています。かかりつけの小児科医と相談のうえ、お住まいの地域なども考慮のうえ接種してください。第2期は9歳から12歳に1回接種します。
    出典 :日本脳炎 - Know VPD!
     

    この第2期の予防接種を終えて、基礎的な免疫が付きます。

  • ワクチンの副反応と積極的勧奨の差し控え

  • 日本脳炎の予防接種は、2004年(平成16年)に女子中学生が旧日本脳炎ワクチン接種後、重症の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)を発症したため、2005年(平成17年)の5月30日から2010年(平成22年)までの間、原則中止していました。

    新ワクチンの開発に伴い、2009年6月より、現在の乾燥ワクチンが使われております。新ワクチンは、旧ワクチンと比較して、副反応(副作用)が少ないと云われています。
    実際に新ワクチンを接種した結果、主に発熱や熱性けいれん等の症状が報告されており、新ワクチンとの因果関係が話題になっております。
    出典 :日本脳炎ワクチン副作用(副反応) :予防接種ワクチン
     

    かように新型のワクチンであっても絶対安全とは言い切れないのが現状です。こうした副反応は極めて稀ではあります。
    しかし接種については様々な考え方が存在するため、一概に言い切れるものではありません。
    あなた自身、そして周りの方々にも相談して決めた方が良いでしょう。

  • 日本脳炎の予防接種後に重い病気になった事例があったことをきっかけに、平成17年度から平成21年度まで、日本脳炎の予防接種のご案内を行いませんでした(いわゆる「積極的勧奨の差し控え」)。
    (中略)
    このため、平成7~18年度に生まれた方は、平成17~21年度に日本脳炎の予防接種を受ける機会を逃していることがありますので、母子健康手帳などをご確認いただくとともに、今後、市町村からのご案内に沿って、接種を受けていただくようお願いします。
    出典 :日本脳炎|厚生労働省
     

    厚生労働省は現在このような対応を取っています。
    ホームページでQ&Aや関連資料を掲載していますので、確認してみて下さい。

  • 終わりに

  • かつて日本脳炎は我が国において年間3000人が発症することもあった病気でした。
    しかし現在はワクチンの普及によりその数は激減しています。
    一方でワクチンによる副反応も指摘され、まだ完全に終わってはいない問題であることは確かです。
    予防接種にあたっては各種医療機関に相談した上で判断しましょう。
    また、お近くの医療機関の設備や、副反応・副作用に対する公的保障についても、併せて調べてみるとよいでしょう。