不安障害の症状と原因、治療

仕事に大きく影響する「パニック障害」も「不安障害」も、近年よく用いられるようになった病名です。原因は複雑で、素質的要因、社会的要因、心理的要因が背後にあります。

view514

お気に入り お気に入り0

お気に入りに追加

  • 不安障害とは?

  • 「不安障害」というのは、精神疾患の中で、不安を主症状とする疾患群をまとめた名称です。その中には、特徴的な不安症状を呈するものや、原因がトラウマ体験によるもの、体の病気や物質によるものなど、様々なものが含まれています。中でもパニック障害は、不安が典型的な形をとって現れている点で、不安障害を代表する疾患といえます。
    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    不安障害は、「恐怖症」、「全般性不安障害」、「強迫性障害」、「ストレス障害」、「パニック障害」の大きく5つに分けられます。

  • 女性に多い

     

    不安障害は女性に多く(男性25.4%、女性36.4%)、パニック障害では女性は男性の2.5倍と女性が多くなっています。年齢分布は、18歳から60歳までのすべての年齢層であまり変わらず、60歳以上になると減少する傾向がみられます。

  • 不安障害の症状

  • 不安障害の主症状は不安です。不安とは漠然とした恐れの感情で、誰でも経験するものですが、はっきりした理由がないのに、あるいは理由があってもそれと不釣り合いに強く、または繰り返し起きたり、いつまでも続いたりするのが病的な不安です。
    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    パニック障害が典型的な不安障害です。

  • パニック障害

  • パニック障害の症状をまとめますと、パニック発作 、予期不安 、広場恐怖が3大症状ということができます。中でもパニック発作、それも予期しないパニック発作がパニック障害の必須症状であり、予期不安、広場恐怖はそれに伴って二次的に生じた不安症状といえます。
    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
  • パニック発作

     

    「パニック発作」はパニック障害の特徴的な症状で、急性・突発性の不安の発作です。突然の激しい動悸、胸苦しさ、息苦しさ、めまいなどの身体症状を伴った強い不安に襲われるもので、多くの場合、心臓発作ではないかなどと考え、救急車で病院へかけつけます。しかし病院に着いたころにはほとんどおさまっていて、検査などでもとくに異常はみられません。数日を置かずまた発作を繰り返します。

  • 予期不安

     

    「また発作が起こるのではないか」という心配が続く、これを「予期不安」といいます。発作を予期することによる不安という意味です。

  • 広場恐怖

     

    パニック発作やパニック様症状が起きた時、そこから逃れられないような場所や状況を恐れ、避ける症状をいいます。一人での外出、乗り物に乗る、人混み、行列に並ぶ、橋の上、高速道路、美容院へ行く、歯医者にかかる、劇場、会議などがあります。

  • 不安障害の原因

  • 不安障害の原因は、まだ十分には解明されていません。どんな病気もそうですが、精神障害の発症には、生物学的(身体的)、心理的、および社会的要因がいろいろな度合いで関わっています。
    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
  • はっきりとした原因はまだ分かってはいませんが、神経伝達物質の分泌異常、遺伝的要因、心理社会的要因、これらを相互作用して発症すると言われています。特に心理的社会要因では、誤って認識された危険への反応、無意識の葛藤などが引き金になるのでは?!と考えてられています。またストレスを上手く解消出来ない時に発症しやすいとも言われています。
    出典 :全般性不安障害①|症状と原因[病理学]
  • 不安障害のチェック

  • 自己診断チェックのできるサイトを紹介します。
    ご自分で試してみて下さい。

  • 不安障害の治療

  • 不安障害の治療は、薬物療法と精神療法に分けられます。パニック障害でも抗うつ薬のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と抗不安薬のベンゾジアゼピン誘導体(BZD)を中心とした薬物療法と精神療法である認知行動療法を基本として行います。
    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
  • 薬物療法

     

    SSRIとBZDが主として用いられます。SSRIとBZDにはそれぞれ特徴があり、両者の長所・短所を踏まえた併用療法が推奨されています。
    SSRIは、パニック発作を確実に抑制し、予期不安や広場恐怖にも有効、副作用が少なく安全性が高く、長く続けていても依存性を生じません。しかし、即効性がなく(2~4週間かかる)、投与初期(1~2週間)に眠気、吐き気、食欲低下、下痢、軟便などの副作用や一時的な不安の増強がみられることがあります。
    BZDは、不安、不眠、不安に伴う自律神経症状など、不安症状全般に有効で、副作用も少なく安全性が高く、即効性があります。しかし、長く続けていると依存性を生じやすい、乱用の危険があり、急にやめるとリバウンドや離脱症状(不眠、焦燥、知覚異常など)が出やすくアルコールとの併用は禁忌です。

  • 精神療法

     

    認知行動療法は、曝露療法や 認知療法、など様々な技法の組み合わせからなっています。症状や治療環境に合わせ、どの技法を用いてどのような方法で行うか、事前に患者さんと治療者でよく話し合って決め、計画的に実施します。
    認知行動療法は簡単ではなく、良く訓練をうけた専門家による指導が必要です。治療ガイドラインでは、急性期の治療では、薬物でパニック発作やそのほかの不安症状を出来るだけ軽減させ、それでも広場恐怖症状が続く場合は、認知行動療法、なかでも曝露療法を行うよう勧めています。

  • 専門病院