不安症のひとつ、「パニック障害」ってどんな症状が出るの?

ストレスの多い生活や、過去のトラウマ的な経験、または脳内の「セロトニン」という物質の働きの異常などが要因となっておこる、不安症の一つが「パニック障害」。では、どんな症状があるのでしょうか?

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  • パニック障害ってどんなものなの?

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    突然広場などで恐怖におそわれたり・・・

  • パニック障害(英: panic disorder、略:PD)は、近年の研究により、「心の病」ではなく「脳機能障害」として扱われるようになってきた障害。

    従来、強い不安感を主な症状とする精神疾患のひとつとして、不安神経症や不安症と呼ばれていた疾患の一部である(不安神経症の方が広い疾患概念であり、不安神経症と呼ばれていたものの全てがパニック障害には当たらないので注意)。

    かつては全般性不安障害とともに不安神経症と呼ばれていたが、1980年に米国精神医学会が提出したDSM-IIIで診断分類の1つに認められ、1992年には世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-10)によって独立した病名として登録された。

  • パニック障害は、突然起こる激しい動悸や発汗、頻脈(ひんみゃく:脈拍が異常に多い状態)、ふるえ、息苦しさ、胸部の不快感、めまいといった体の異常と共に、このままでは死んでしまうというような強い不安感に襲われる病気です。

    この発作は、「パニック発作」といわれ10分くらいから長くても1時間以内にはおさまります。
    出典 :パニック障害ってどんな病気?
     

    パニック発作、経験はありませんか?

  • パニック障害と脳の働き

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    セロトニンは平常心を保つ。

  • 脳の中には、脳内神経伝達物質といわれる物質が数種類あり、外界からの刺激に対応して、さまざまな働きをしています。
     パニック障害が起こる原因は、恐怖や不安に関係している神経伝達物質「ノルアドレナリン」と、興奮を抑える神経伝達物質「セロトニン」とのバランスが崩れるためと考えられています。これについて詳しいことはわかっていませんが、脳内のセロトニンが増加する治療を行うと、パニック障害の改善がみられることから推測されています。
    出典 :パニック障害ってどんな病気?
     

    脳内神経伝達物質とパニック障害の関連が。

  • パニック障害の患者数はどのくらい?

  • 一般住民を対象とした疫学調査では、わが国ではH14-18年度に厚労省の研究班(主任、川上憲人)が行った調査があり、何らかの不安障害を有するものの数は生涯有病率で9.2%(12ヶ月有病率では5.5%)でした。

    その内訳をみると、特定の恐怖症が最も多く3.4%(生涯有病率、以下同じ)(恐怖症全体では約5%)、次いで全般性不安障害1.8%、PTSD1.4%、パニック障害0.8%でした(身体疾患や物質による不安障害は除外)。

    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    10人にひとりが何らかの不安障害を抱える現状。

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    アメリカなど、外国での患者数も多くいます。

  • 米国の大規模疫学調査では有病率はもっと高く、ECA調査(Epidemiologic Catchment Area Program, 1980-83年)では不安障害全体は14.6%、その後行われたNCS調査(National Comorbidity Survey, 1990-92年、2001-2年に再調査)では31.2%でした。この結果からは、不安障害は年々増えていて、米国では今や10人に3人以上が経験する病気であることが考えられます。パニック障害の有病率はECA調査1.6%、NCS調査4.7%で、調査対象や方法はやや異なりますが、患者数はやはり増えていると思われます。
    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    アメリカでは15%近くが不安障害という結果。

  • パニック障害になる原因は?

  • 不安障害、パニック障害となる要因は、まだまだ解明でききれていませんが、いくつかの有効な説があるようです。

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    脳の中に原因があるかもしれません。

  • 脳機能異常
    パニック障害では、大脳辺縁系にある扁桃体を中心とした「恐怖神経回路」の過活動があるとする有力な仮説があります。大脳辺縁系は本能、情動、記憶などに関係する脳内部位で、扁桃体は快・不快、怒り、恐怖、などの情動の中枢としての働きをしています。内外の感覚刺激によって扁桃体で恐怖が引き起こされると、その興奮が中脳水道灰白質、青斑核、傍小脳脚核、視床下部など、周辺の神経部位へ伝えられ、すくみ、心拍数増加、呼吸促迫、交感神経症状などのパニック発作の諸症状を引き起こしてくると考えられています。またこの神経回路は主としてセロトニン神経によって制御されていて、セロトニンの働きを強めるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)がパニック障害に有効であることが、この仮説を補強しています。

    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    先述のセロトニンなど、脳の機能による要因。

  • 心理的要因(心因)
    不安障害の発症に心理的要因が関与していることも間違いありません。パニック障害では何の理由もなく突然パニック発作に襲われるのが典型的とされていますが、実はこれも、

    過去に何らかのきっかけがあった
    発症前1年間のストレスが多い
    小児期に親との別離体験をもつ
    などの心理的要因があるケースが多い、という報告もあります。

    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    ストレスの多い生活や、トラウマが原因となることも

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    ストレスなどが多いと、不安過多に。

  • 社会的要因
    このほか、社会的要因も心理的要因の背後にあります。時代やその人の住んでいる国・地域の文化によって、ものごとの受け止め方も考え方も変わります。たとえば日本の場合、恐怖症では対人恐怖が多く、人の目を気にして恥を重視する日本文化独特のものといわれてきましたが、今日そのような傾向が薄れるとともに、対人恐怖も減ってきているといわれています。

    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    恥、人をおそれる文化も要因の一つでした

  • パニック障害の症状にはどんなものがあるの?

  • では、実際にパニック障害になるとどのような症状が出るのでしょうか?

  • パニック障害の症状をまとめますと、パニック発作 、予期不安 、広場恐怖が3大症状ということができます。中でもパニック発作、それも予期しないパニック発作がパニック障害の必須症状であり、予期不安、広場恐怖はそれに伴って二次的に生じた不安症状といえます。そして症状のみならず広場恐怖によるQOLの低下が、この障害のもうひとつの特徴でした。
    出典 :パニック障害・不安障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
     

    息苦しさや呼吸困難を伴ったり。

  • パニック障害の最初の症状は、突然の動悸や呼吸困難、発汗、めまいなどの身体症状とともに強い不安や恐怖感を伴うパニック発作です。
     パニック発作自体は、多くの場合20~30分くらいでおさまりますが、何回か繰り返すうちに、また発作を起こしたらどうしようという、パニック発作に対する強い恐怖感や不安感が生まれるようになります。
     これは、「予期不安」といわれます。
     予期不安は、逃げ場のないような場所でのパニック発作や、発作を他人や大勢の人に見られることの恥ずかしさといった不安や恐怖を生み、大勢の人が集まる場所や、過去に発作を起こした場所を避ける行動をとるようになります。これが、「広場恐怖(外出恐怖)」といわれます。
    出典 :パニック障害ってどんな病気?
     

    予兆=予期不安。