脳幹部神経膠腫(脳幹グリオーマ)の症状・治療法のまとめ

脳幹部神経膠腫とは脳幹部にできる神経膠腫で、小児や若年層の発症例が多く、脳幹グリオーマと呼ばれます
脳幹は重要な機能が集まった部分であり、手術での腫瘍摘出が困難で放射線や抗がん剤による治療にも限界があり、治療が最も困難な腫瘍のひとつです

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  • 脳幹とは

  • 中枢神経系を構成する器官集合体の一つ。延髄と橋、中脳と間脳を合わせて脳幹と呼ぶ
    出典 :脳幹とは - goo Wikipedia (ウィキペディア)
  • 脳幹の働き=心身の管理・調整

     

    ・血液中の酸素量 ・血流調整、心拍数や血圧、血液の量の調整
    ・発汗作用よる体温調整や体内水分量、ホルモンのバランス調整
    ・食欲、性欲といった欲望の管理、調整
    ・ 睡眠の管理、調整
    ・ 排泄の調整(毒素の排泄や通常の排泄作業も含む)
    ・ 「自然治癒力」「免疫力」「抵抗力」の管理、調整
    ・ 運動機能、身体のバランス感覚、身体維持反射作用の管理、調整
    ・危険察知、 危険回避反射作用の管理、調整
    ・自律神経の管理、調整
    ・記憶、判断、言語中枢機能の働き、脳神経の伝達管理、
    ・視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚等の情報の分析・伝達指令、脳波の調整等

  • 脳幹部神経膠腫(脳幹グリオーマ)とは

  • 脳幹部神経膠腫は、小児および若年者に発生する腫瘍で、予後不良の疾患です。
    脳幹部は大脳からの神経線維が集中して走る部位であるために、四肢の運動神経麻痺だけでなく、顔面神経麻痺、眼球運動障害などの脳神経症状も伴います。
    出典 :脳腫瘍(小児の脳腫瘍 脳幹部神経膠腫)の標準治療
     

    特徴として手足の麻痺と反対側の脳神経麻痺が出現するそうです

  • 子どもの神経膠腫の1/3は脳幹部神経膠腫

     

    脳幹は中脳、橋、延髄からなる細長い部分で、顔や手足の運動と感覚から呼吸、意識までをつかさどる重要な部分です
    歩行時のふらつきや顔面の麻痺のために受診して発見されることが多くあります

  • 小児期、とくに5~10歳ころの40パーセント以上が脳幹に発生します。
    出典 :小児脳腫瘍|癌治療に迷ったらがん治療と併用するフコイダン療法
     

    原因はほとんど不明のようですが、どうにか原因が究明され、予防策が発見されることを願います

  • 残念ながら全脳腫瘍の中で最も治療が困難な腫瘍であります。脳幹というとても大事な部分に発生するため、特殊な場合を除き手術による摘出は困難で、治療の主体は放射線治療と化学療法です。
    出典 :小児脳腫瘍について-佐賀大学医学部脳神経外科-
     

    腫瘍の悪性度はグレード2~4まで色々だそうです

  • 脳幹部神経膠腫の症状

  • 眼の動きをつかさどる動眼神経や顔の筋肉を動かす顔面神経などの脳神経の障害側と手足の麻痺が反対側になるのが特徴です。また、両手両足の四肢が麻痺することもあります。
    出典 :神経膠腫:[がん情報サービス]
     

    ・頭痛
    ・吐き気
    ・顔がゆがむ、まぶたがとじなくなるなどの顔の動きの麻痺
    ・眼の動きの障害
    ・ふらつき、歩行困難
    ・飲み込みや声を出す筋肉の麻痺
    が主な症状のようです

  • 脳幹部神経膠腫の治療

  • 摘出手術は脳幹部の重大な機能障害を生じるのでできませんし、手術しても何の意味もないことが多いです
    手術で摘出できない部位であるために,MRIをみてから放射線治療が行われます
    出典 :脳幹グリオーマ(脳幹部神経膠腫,脳幹部グリオーマ,橋膠腫) | 脳外科医 澤村豊のホームページ
     

    放射線照射により一時的な腫瘍の縮小効果と症状の改善は得られますが,長期の治療効果は期待されないようです

  • 手術が困難な部位であるため、手術が行われたとしても組織を確認するだけのことが多く、放射線照射主体の治療が行われていますが、予後はよくありません。
    出典 :がんの種類|フコイダン療法のがん治療ホットライン
  • 腫瘍の拡がりが脳幹内の広範囲に及んでいないか、腫瘍がMRIによって診断されていない場合には、まず頭蓋骨に穴を開け、そこから針を使って脳組織のサンプルを採取して生検を行います。切除された組織は、病理医が顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。
    出典 :がん情報サイト|PDQ®日本語版(患者様向け)
     

    がん細胞が発見された場合には、そのまま安全を確保できる範囲内で可能な限りの腫瘍の摘出が行われることもあるそうです

  • 化学療法は、細胞を殺すか、または分割を停止することのいずれかによって、癌細胞の増殖を停止する薬物を使用する癌治療である。脳への放射線療法は、幼児の成長や脳の発達に影響を与える可能性があるため、放射線療法の必要性を遅らせたり、減らすために化学療法を使用する方法を研究しています。
    出典 :子供の頃脳幹グリオーマの治療( PDQ )
  • CED治療とは

  • 画期的治療法Convection-enhanced delivery (CED)とは

     

    薬剤を持続陽圧下に脳細胞間隙に局所注入し高濃度かつ広範囲の薬剤分布を得る新規薬剤投与法
    血液中に投与された薬剤は血液脳関門というバリアの存在により、脳内への移行が制限され、これが脳腫瘍の薬剤耐性に関わると考えられているそうです
    CEDは血液脳関門をバイパスするため効率的な脳実質内薬物送達を可能とする画期的技術とのこと

  • 中学生の男児症例.悪性神経膠腫の脳幹部再発に対して治療を実施した.急速に腫瘍が増大する中で治療を実施し、腫瘍の消退を確認した.治療前に急速が悪化を認めた複視・失調症状も、治療後に軽快した.
    出典 :Convection-enhanced delivery (CED)による悪性脳腫瘍の治療 | 東北大学病院 脳神経外科 | 東北大学病院 脳神経外科
     

    東北大学医学部脳神経外科で、東北大学倫理委員会の承認を得て2008年再発神経膠腫の臨床応用に至り、18症例に対して20回の投与を行い、安全性、有効性を確認されたとのこと