自然治癒力アップ!湿潤療法で傷を早く綺麗に治す 

湿潤療法は患部を湿った状態で密封することにより、人間の本来の自然治癒力を引き出し、傷を早くきれいに治すことができると言われている治療法です
具体的にどういった方法なのか、どういった傷に適しているのか、その効果などをあわせてまとめます

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  • 湿潤療法(モイストヒーリング)とは

  • 湿潤療法(モイストヒーリング)とは

     

    傷ついた部位を乾かさないように
    密閉することで、
    痛みを軽減して傷跡も残りにくく、
    傷を早く治そうとする療法

    傷から出てくる体液を保持することで、
    体液中に含まれる細胞の成長や
    再生を促す成分の働きを促し、
    人間が本来持っている
    自然治癒力を引き出す療法だとのこと

  • モイストケア(湿潤治療)においては乾燥(=痛み)を防ぐために直接専用被覆材で覆うか、ワセリン等を塗布することを推奨しています。
    出典 :NPO湿潤治療(モイストケア)を推進する会 - 湿潤治療
     

    多くの軟膏には乳化剤(界面活性剤)や消毒薬が含まれているため、キズを悪化させる場合があるとのことです

  • 消毒や乾燥が傷に与えるデメリット

  • 傷ができたときによく施される消毒は、雑菌も殺しますが、傷を治す働きのある細胞成長因子や、生えてきた皮膚細胞 も殺してしまうので、治りが遅くなります。
    出典 :医療法人 田辺整形外科医院
     

    家庭で行う場合は、擦り傷や切り傷のなど比較的浅い傷のみにしましょう
    水道水で砂や泥などをよく洗い、防水性の絆創膏(またはラップ)でしっかり覆うことを毎日繰り返すとキレイに治ると言われています

  • ・創面を乾燥させることで,傷の治癒をストップさせてしまう。 ・創面から分泌される各種の「細胞成長因子」を吸い取って蒸発させ,細胞成長因子が創面に働くのを妨害している。 ・ガーゼの網目が傷に食い込み,ガーゼを剥がす時に出血する。そのため,治りかけた傷をさらに悪化させる。
    出典 :新しい創傷治療
     

    湿潤療法の専門医である石岡第一病院・傷の治療センター長・夏井睦先生によると、少なくとも擦り傷のような表皮欠損創にとって「ガーゼは百害あって一利なし」だとのこと

  • 湿潤療法のメリット

  • •キズが早く治る
    •キズ跡が残りにくくきれいに治る
    •キズを密閉環境におくことで感染が抑えられる
    •乾燥による神経への刺激が少ないため痛みが少ない
    出典 :安城市/湿潤療法/禁煙外来/さとう整形外科
     

    消毒をしない、乾かさない、水道水でよく洗うを3原則として行う治療法だそうです
    傷口を消毒し乾燥させると、細胞が自然に傷を治癒しようとする力を止めてしまうのだそうです

  • 治りが早い、感染率が低い(化膿しにくい)、痛みが少ない、コストがかからない、入浴・シャワー・洗髪などができるなど、多くのメリットがあります。
    出典 :きよすクリニック 愛知県清須市 湿潤療法
     

    乾燥やアトピーによる掻き傷などにも有効だそうです

  • 一般用プラスチックフィルムを用いた湿潤療法は、現在すでに全国の多くの医療施設で使用され、安全性も問題ありません。ただし旧来の治療(消毒・軟膏・ガーゼ)にこだわる医療者や、一部の専門家からは医療用以外のものをキズに使うことについての批判は根強くあります。
    出典 :床ずれについて - 健生内町診療所
     

    床ずれにも湿潤療法がいいと言われています
    患者さんに痛みをあまり感じさせないことは大変大きなメリットです
    化膿している場合には抗生物質の服用や膿の排出などが必要になりますので、専門医に相談しましょう

  • 湿潤療法に適さない傷

  • 深い刺し傷や動物に噛まれた傷の場合は、はしょう風などの創感染の可能性があるのでラップ療法は避けてください
    出典 :傷にはラップで新療法!やってはいけない傷とは? |
     

    傷口の断面がギザギザにささくれていたり、大きな傷の場合も避けましょう
    家庭での湿潤療法は、あくまで擦り傷などの軽い傷にし、それ以外の傷は必ず専門医を受診してください

  • 家庭で治療できる傷と病院で治療が必要な傷

     

    ●家庭で治療できる傷
     ・直線の浅い傷
     ・皮膚の表面をすりむいた小さい傷
     ・靴ずれや軽いやけど

    ●病院で治療が必要な傷
     ・傷口がギザギザの傷
     ・傷口が小さくても深い傷
     ・異物が奥に入ってしまった傷
     ・出血がひどくて止まらない傷
     ・動物に咬まれた傷

  • 「不適切な湿潤療法による被害いわゆる“ラップ療法”の功罪」」(土浦協同病院皮膚科 盛山吉弘)
    滲出液や壊死組織の多い創,糖尿病や末梢動脈疾患を持つ患者の創,原因不明の傷に対しては,ラップ療法は禁忌であると啓蒙していくべきなのではないか
    出典 :こやの皮フ科院長ブログ: “ラップ療法”の功罪
     

    すべての傷に湿潤療法が適しているわけではありません
    化膿した傷やより悪化した傷は医師に診せる必要があります
    また持病のある方も注意が必要です
    安易に自己流で湿潤療法(ラップ療法)を施すのはやめましょう

  • 湿潤療法の効果

  • ひっかき傷に対する湿潤療法

     

    3日でかさぶたをつくらず表皮が形成されたそうです
    色々な傷がありましたが、けっこうひどい傷もあったため、見るのに抵抗のなさそうなものだけを取り上げました

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    顔面の擦過創を湿潤療法で治療して4日後には一番右の画像のようにきれいになっています
    その他、専門医のもとで行われた正しい湿潤療法では、広範囲の火傷なども数週間で目立たない状態に治っている例が多いようです