男女ともに知っておくべき『中絶手術』におけるリスクとは

中絶手術におけるリスクや後遺症について。中絶手術を考える前に正しく理解しておきましょう。

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  • 中絶手術と妊娠への影響・不妊症との関係

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    中絶手術を行ったからといって、将来妊娠しにくくなるわけではありません。
    安全にきちんとした手術を受ければ、ほとんどの場合その後の妊娠に影響は与えません。

    ただ、手術の際に何らかのトラブルがあった場合は、それが原因で妊娠しにくくなることがあります。
    例えば、術後に子宮内感染を起こして子宮の壁同士がくっついてしまう「アッシャーマン症候群」になった場合、着床が難しくなるので不妊症につながります。

    また、特にトラブルがなくても、中絶手術を何度も繰り返した場合、着床時にベッドになる子宮内膜が薄くなってしまい、着床障害の原因となります。

  • 中絶手術をしなければいけないようなことになる前に、ピルや子宮内避妊具で確実な避妊を行うことが大切です。

    どうしても中絶しなければいけなくなってしまった時は、同じ失敗を何度も繰り返すことのないよう、今後の避妊方法についてしっかりと考えるようにしましょう。

  • 中絶手術のリスク

  • ◯初期中絶のリスク

     

    中絶もいつ頃行うかによって伴うリスクがかわってきます。

    11週6日までに行う中絶手術を「初期中絶」と言います。手術の方法は、静脈麻酔をかけて機械的に子宮の中から妊娠の組織を掻き出します。

    出産をしたことのない人の場合、子宮の出口である子宮頚管が閉じているので、手術の前に子宮頚管をある程度拡げるための前処置が必要です。手術そのものは5分程度で終わるため、日帰りまたは1泊入院で手術を行えます。

  • 麻酔によるアレルギー
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
  • 子宮内への妊娠組織の遺残
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
     

    子宮内に胎児の組織を取り残して、手術後に出血がだらだらと持続することがまれにあります

  • 子宮内感染
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
     

    中絶後などに子宮内に感染を起こしますと、子宮内膜炎を起こしたり、さらに卵管を通って病原菌が侵入すると骨盤腹膜炎という状態になります。その場合、大抵発熱、下腹部の痛みがあります。また、血液のような膿のようなおりものが出ることもあります。

  • 子宮穿孔(子宮に穴があく事)
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
     

    中絶手術は、子宮の中の胎児や付属物を、手探りで掻き出す盲目的な処置です。
    そのためときに子宮に穴があく(子宮穿孔)ことがあります。
    この場合は、入院して安静にし、抗生物質の点滴などを行うことでふさがることが多いですが、穴が大きい場合などは開腹手術が必要になることがあります。

  • ◯中期中絶のリスク

     

    中期中絶は初期中絶よりリスクが高いと言われています。
    初期中絶と比較して、子宮頚管破裂や出血などが起こる確率が高くなります。
    それにくわえて精神的な負担も大きくなります。

    12週0日を過ぎてから行う中絶手術を「中期中絶」と言います。初期中絶とは異なり、薬で陣痛を起こしてお産のように産みおろす方法です。

    事前に子宮頚管をしっかり拡げておく必要があるので、初期中絶よりも前処置が大変になります。すぐに陣痛が来れば1日で終わりますが、陣痛がなかなか来ないと2~3日かかることもあります。手術後も普通のお産と同じように子宮の戻り具合などを見る必要があるので、トータルで4~5日の入院になる場合があります。

  • 子宮頚管裂傷
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
     

    胎児は子宮頚部を通過して、膣を通過して誕生します。
    子宮頚部は初産婦さんの場合、分娩開始前は指一本も入らないくらい閉じた状態です。 最終的に児頭の直径である約10センチまで子宮頚部は開くことになります。 子宮頚管が切れて断裂することを子宮頚管裂傷といいます。 少し切れた場合は出血もほとんどありませんが、出血が多ければ迅速な対応が必要となります。

  • 子宮破裂(陣痛が強すぎた場合)
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
  • 子宮の収縮不全などによる多量出血
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
  • 子宮内感染
    出典 :人工妊娠中絶の種類・方法・リスク [婦人病・女性の病気] All About
  • 中絶後遺症候群(PAS)とは

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    中絶を経験した人の約20%が心的外傷後ストレス(PTSD)で苦しんでいることが分かっており、PTSDにつながるストレスが中絶である時、これを中絶後遺症候群(PAS)と呼んでいます。

    中絶後に抑圧された感情は、心身症や、精神病的あるいは行動面での病気を引き起こす心配があるので気を付けなければなりません。

    PASには、過剰反応、侵害行為、抑圧の主だった3つの症状があります。

  • 過剰反応
    出典 :中絶手術の後遺症等リスクについて
     

    過剰反応の症状には、誇張した驚きの反応、苦悶発作、短気、怒りや激怒の爆発、攻撃的行動、集中障害、過剰警戒、熟睡障害や不眠、手術と似た状況にさらされた時に即座に起きる生理的な反応(脈拍が上がったり汗をかく)等があります。

  • 侵害行為
    出典 :中絶手術の後遺症等リスクについて
     

    侵害行為とは、中絶のことや中絶した子どものことを繰り返しふいに考えたり、中絶のときの様子を一瞬、再経験するフラッシュバックや、中絶や子どもの悪夢を見る、中絶した子どもの出産予定日や中絶した日になると強烈な悲しみを感じたりうつ状態になったりすることがあります。

  • 抑圧
    出典 :中絶手術の後遺症等リスクについて
     

    抑圧は、トラウマと関係のある刺激を避けるために、感情を麻痺させたり、行動パターンを変化させることです。主に次のような傾向があります。

    「中絶したことや中絶の重要な場面を思い出せない」
    「中絶の記憶を呼び覚ますかもしれない活動や状況を避けるよう努める」
    「特に中絶の決定に関わった人たちとは距離をおき、人づきあいをやめる」
    「子どもを避ける」
    「中絶に関する思考や感情を回避したり否定しようとする」
    「愛情や優しさを感じる範囲を制限する」
    「自殺願望や自殺行動、その他の自虐的傾向」